7月15日から10月29日まで、長野県の松本市美術館で開催されている展覧会『映画監督 山崎貴の世界』。『ALWAYS 三丁目の夕日』や『永遠の0』は、日本アカデミー賞を総なめにし、ご存知の方も多いはず。
この展覧会では、山崎貴監督のデビュー作から11月の公開が待ち遠しい最新作『ゴジラ-1.0』までの約20作品、300点にも及ぶ、絵コンテやデザイン画、模型、実物大セット、衣装などの「実物」を、見て体感することができます。しかも、写真撮り放題、ぜひSNSにアップしてねという、稀にみる展覧会です。
この記事では「映画監督 山崎貴の世界」展の様子を、実際の写真を交えてお伝えします。
お出迎え
美術館に入り、2階の展示エリアに向かおうとすると、まず目に飛び込んでくるのが、大階段に鎮座している巨大なゴジラ像。背びれの迫力、皮膚感の造形もリアルで、まさに記念撮影スポットです。
先に進むと『三丁目の夕日』の鈴木オートの三輪バイクのモデルが展示されており、ノスタルジーを誘っています。
Scene 1 ジュブナイル~少年たちの冒険譚
「ジュブナイル」(2000年7月15日公開)
映画公開当時、VFX技術が駆使されて話題になりましたが、そのテスト&メイキング映像が流れています。20年以上前の山崎監督の姿が映っています。お若いです!
実際の撮影で使われたテトラも展示。保管場所が多摩川の洪水で流されたため、一度行方不明になったのですが、奇跡的に発見されたんだそうです。
「ゴーストブック おばけずかん」(2022年7月22日公開)
キャラクターたちの山崎監督直筆スケッチや、撮影で使用した実物大セットが展示されています。古本屋の玄関から中を覗いてみると、細部までこだわったアイテムの数々。本棚の中にこっそり飾られている松本市史も見つけましたよ。
Scene 2 3DCGの世界
「鬼武者3」(2004年2月26日リリース)
PlayStation2のゲームソフトのオープニングムービー。映像内での質感や光の反射具合などを検証するのに一役買ったミニチュアが展示されています。ここでの経験が、その後の3DCGアニメーション映画に生かされているのだそうです。
「friends もののけ島のナキ」(2011年12月17日公開)
ナキの小屋のミニチュアは装飾品一つ一つが丁寧に作られていることが分かります。
デモリール(売り込み用のダイジェスト映像)には、東宝(製作委員会筆頭)にOKをもらうために秘策を仕掛けたのだとか。そう思いながら見るとまた違った視点でおもしろいです。
「STAND BY ME ドラえもん」(2014年8月8日公開)、「STAND BY ME ドラえもん 2」(2020年11月20日公開)
野比家のミニチュアが展示されています。間取りはこうなっていたんですね。
上から見たり、窓から覗いたり色々な角度から見ると、新たな発見があって楽しいです。のび太の部屋の文房具など、細かいところまで忠実に再現されています。